いのちの記録

心臓病になった看護師チチ

#90 入院中のメンタルケア

 

夫とバイバイしてから早速読書を始めた。

タイトル「犬は愛である」

 

読書の合間にその日はゆっくり速度で10分ウォーキングして休んだ。

ウォーキング直後の血圧が87/48mmHgと追加された薬の影響で低かった。

安静時に時々胸痛があったり倦怠感が続いてたけど夫に会えて気分転換できたのと、読書できるし犬のことを考えてられたから気持ちは明るくいられた。

 

読書と動物と映画
 

退院するまでほとんど読書して過ごした。

病棟の端っこが談話スペースになっててテーブルと椅子があったからそこで陽の光を浴びながら読書したり景色を見ながらぼーっとしていた。

ちょっとしたヴァカンス(・∀・)

 

ぼーっとしながら眺めてた景色


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ベッドにいたら体力がなくなるからなるべく談話スペースにいるようにした。

 

夫が持ってきてくれたトムアンドジェリーのフワフワした服を身にまとい、読書に没頭する。

これでワインとピザがあったら最高だったんだけど。

 

服はスタッフから人気だった。

「チチさん可愛いの着てますねー。暖かそう!」と度々言われ、調子に乗った私はフードもかぶってみた(*^^*)

下の写真はモンスターズ・インクのサリー。私が着てたのはこれと同じ感じのトムアンドジェリー。モデルはチチ母。68歳すこぶる元気。


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ずっと集中するのも体力がいるから、1日に1本は映画を観た。

「アニー」はミュージカル映画で、アニーという女の子が主役の元気がもらえるお話。

アニーを観てると北海道にいる友だちを思い出してほっこりした。

愛くるしくてお茶目な感じが友だちに似てて癒やされた。

座ってられない時はベッドで動物の動画を見てほっこりしてた。

 

メンタルケア中心の入院生活
 

今回の入院は心臓の動脈を持続的に拡げる薬を追加して、胸痛発作がこないことを確認しながら経過を見る目的の入院だったから自由度が高かった。

弱気になったり不安を抱えたりしたから自分のケアを最優先にした。

好きな本を読んで、好きな動物のことを考えて、前向きな映画を見て癒やされて家族や友だちを思い出して幸せを感じていた。

心臓病になって1年半、色々なことがあって1日1日を重ねていく中で自分の感じ方や考え方、自分との向き合い方がだいぶ変わった。

生きてるからこその苦悩も痛みも、今は愛しくさえある。

「働くか休むか」という生活から時間をかけて「自分の生き方」を考え振り返るようになって、他者へ向けてた目を自分に向けられるようになった。

仕事のために読みあさった「ケア理論」の本は、自分のための知識や感情として生かそうと思った。

自分を差し出すことで相手が喜んでくれるならそれが自分の喜びだと思ってきたけど、今はそれ以前にまずは自分を大事に最優先にしてあげて、それで自分のケアができたら相手へ目を向けようと思えてきた。

いつもそうできるとは限らないけど、少しずつちょっとずつ自分を愛せるようになってきた。

ケアすることと愛することは同じ気がする。

ケアすることは愛を伝える方法でもあるし、愛することはケアすることでもある。

相手が笑顔になれるよう自分から挨拶したり笑ったりするし、安心してもらえるよう微笑みもする。

その相手に対してしてきたことを自分にやってみた。

自分に笑顔でいてほしいから笑顔になれることをした。

自分に安心してほしいから愛する人たちを思い出すようにした。

 

1年前の春、「人に気を使わないでもっと自分に気を使ってあげて」 と夫に言われたのだけど、夫が言ってくれたことを少しずつ実践できるようになってきたと思う。

 

自分へ
 

12月の入院はこれまでとは違った。

自分に優しくなれた!

1日に1回は自分に「ありがとう」を伝えよう。

心臓をなでてあげよう。

生きてることに感動しよう。

10年前にラインを引いて読み返そうと思ってた本の一文を今。

「無理をするな、素直であれ」種田山頭火

んッ(๑•̀ㅂ•́)و✧

 


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