いのちの記録

心臓病になった看護師チチ

#98 楽しむのも命がけ

 

今回は主に2023年4月のお話です(^_^)/

 

3月はめまいが続いててあまり動けなかったのもあり、狭心症の症状が少なくなって回復を感じていた。

ということは、、、

危険なにおいがするー!Σ(゚Д゚)

 

そうです。

またやらかしてしまいました。

 

「回復してくると調子に乗る病」です。

 

 

古本との出会い
 

遡ること2月初旬。

神奈川県の藤沢駅にある大っきい本屋さんに行った時に、たまたま見かけた「古書フェア」。

昭和初期から現代までのご本がたくさん並んでて、「えー!何これスゴーイ!」と感動した。

ご本を手に取り、歴史を感じる色や手触りで古本に魅了されること数時間。

時間を忘れるとはこういうことを言うのか。

自分が心臓病だということも忘れて休憩もせずずっと立ちっぱなしだった。

 

ということで皆さんにもこの感動を伝えたい。

1928年(昭和3年)に出版されたご本。

タイトル「動物園」

よく見てください。

色合いや破れ感。そして全身に語りかけてくるこのオーラ。


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触れたら最後。

ヨダレ出た。

 

本を綴じるための紐がいい感じに変色している。


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昭和初期の魅力全開の文。

マングースをひらがなで書いてるあたり味がある。


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右から読む日本児童文庫。

いたるところに旧漢字。


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何ページも破れてシミがあり、強めに茶色くヤケてて良い状態ではないが味がある。

そこに味がある!

 

 

古本への覚醒
 

この古書フェアに出会うまでは、ご本を買う時はほとんどインターネットから注文していた。

欲しいご本は中古で注文し、私は読めればいいと思うタイプだからご本に線が引かれてても気にならない。

むしろ線が引かれてたりメモが書いてあると、大事に読まれた本なんだなぁと愛着が湧く。

 

読書は19歳の頃に大好きになった。

当時は「女版の二宮金次郎」と言われていた。

看護師になってからは仕事のための読書が中心で、趣味のための読書はほとんどしなかった。

読んでるご本に記載されてる参考文献から参考文献に飛ぶのが好きだった。

 

そして今年の2月、これまでインターネットからタイトルで選んでた古本を、直接、見て、触れて、嗅いで、たくさんの古本の中から好きなだけ自分で選べる環境がそこに!

あの日あの時、新たな楽しみを見つけた私は燃え上がった。

名付けて「古本ファイヤー」

 

 

古本まつりと古書店巡り
 

藤沢の古書フェアを満喫して帰宅した私は、古本に関するイベントを調べてみたら見つけた。

「古本まつり」が毎月、毎週、各地で開催されているじゃないのぉぉ!

興奮がノンストップ(⁠☆⁠▽⁠☆⁠)

こんな素晴らしい催事を今まで知らずして生きてきたなんて!、と叫びながら古本まつりの開催地と日程をメモしていく。

それだけでも楽しかった。

空白だらけの手帳がどんどん埋まっていく。

 

ここで皆さんに打ち明けたい。

4月は古本まつりや古書店巡りで毎週東京まで行き、他にも治療院や友だちとの再会で外出の方が多かった。

(2月までは東京に行くだけで疲れて胸痛がきてた)

 

療養という目的の忘却。

そして古本ファイヤー期。

 

3月下旬に、世界一の古書店の街で有名な、東京の神保町で開催された『神保町古本まつり』に行った時は泣きそうになった。

地下鉄から地上に上がると古書の香りがして歩いてると何とも言えない喜びを感じた。

雰囲気だけで胸がいっぱい。

古書店に入った瞬間、古書の香りが充満していて味わったことのない感動がきた。

息をするだけで満たされる世界だった。

歴史のことはよく分からないけど、一冊一冊から伝わってくる長い年月を想うと唾の飲み込み方が分からなくなった。

 

そういうことで、私は行きまくった。

横浜での古書展。

藤沢の古書フェア。

下北沢の古本屋さん巡り。

御茶ノ水ソラシティの古本市

神保町古書店巡り

八王子古本まつり。

新橋古本まつり。

これでも行けなかった古本まつりもあった(TㇸT)

 

まさに古本に熱を上げていた。

熱を上げたのはご本だけではなかった。

古本まつりはご本の準備で大変だっただろうなとスタッフさん達の労力を想像すると愛情さえ湧いてくる。

お会計の時は、元気よく「ありがとうございました!」と言って愛を伝えた。

 

 

症状悪化
 

もう、ね、、、。

やってしまった。

4月12日の受診後、再受診までの4週間、毎日狭心症の症状が出てしまい、ニトロ舌下も過去最高の9錠舌下。

どんどん症状がひどくなり、胸痛がきてニトロ舌下しても改善しなかった時はもう限界か、、、と思った。

 

記録の一例。

1日の時間を縦に書く用の手帳で、下の枠に簡単に記録している。

これはゴールデンウィーク


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外出を重ねていくと、狭心症の症状がどんどん増えてひどくなってきてるのを感じていたけど、私の古本ファイヤーは誰にも消せない。

古本まつりでその日その時に並ぶご本はその時にしか出会えない(`・ω・´)ゞ

そういうわけで、症状は続いてたけど「明日楽しみー!」「楽しかったー!」という日々を過ごし、心臓に耳を傾けてあげられなかった。

 

 

やっとおとなしくする
 

5月10日に受診した時に、主治医から「入院かもう少し様子見か」って言われて、「今回は外出が重なって疲れを溜めてしまったので、家で安静にしながら様子見てみます。」と伝えた。

私の場合、症状が出る原因が疲労とストレスだから、おとなしくしてたら回復してくるだろう!(^o^)!

 

それで、今これを書いてる今日は、ニトロを舌下しなくなって2週間近く経つからこのまま心臓に優しく過ごそうと思う

\(^o^)/