いのちの記録

心臓病になった看護師チチ

#94 生と死と縁(2022年)

 

2022年12月、キキ家族とのクリスマスを終えて夫と黒猫太郎と柴キッズとの静かで、にぎやかで、穏やかな時間が流れていた。

 

年末
 

日向ぼっこしながら黒猫太郎はお昼寝、柴ガールがパトロール

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夫が窓洗い中、私たちは見守り隊

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具だくさん年越しそば

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2022年
 

冠攣縮性狭心症を発症した2022年、

チチ40歳の経過(^^)/

 

1月 ジョギングできた、すこぶる元気

2月 入院、冠攣縮性狭心症と診断

3月 チチ母たちと再会、老年内科病院を退職

4月 精神科病院に転職・復職、病状悪化で退職

5月 ウェルカム ソファ、夫と初めてのスカイツリー

6月 ブログ始める

7月 柴キッズは相変わらず可愛い


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8月 おばぁが他界、チチ夫婦コロナウイルス感染、酔っ払って転倒→左肘負傷する(今も治療中)

9月 夫と出会って20周年祭、救急車

10月 チチ天然パーマ健在


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11月 ミジンコは身の危険を感じると頭の上を尖らせるが、特に効果がない上に尖らせるのに1日かかるという雑学を知り感動する。

12月 狭心症の症状悪化、入院。チチ母来る。

 

 

生と死と縁
 

2021年6月、心筋梗塞を起こして倒れても、私には生きてる実感はなかった。

生還した実感も、周りへの感謝も、それほど強くはなかった。

むしろ自分のことしか考えてなかったように思う。

「仕事にいつ復帰できるか」

そればかり考えて焦って、心臓病になった自分を受け入れず、無理をし続けた。

生きたいという欲もそれほどなくて、正直、黒猫太郎と柴キッズが生きてるうちは死んじゃいけない、漠然とそう思ってるだけだった。

 

そんな私に転機がきた。

冠攣縮性狭心症の発症だ。

生きてる実感をくれたのは、胸痛だった。

死を覚悟した時、自分がいかに恵まれているかを思い知った。

激しい痛みで「一瞬先は死ぬかも」、そういう感覚を重ねる度に生きてる実感が強くなり、生きる喜びを感じるようになった。

家族や友人、周りの人たち、医療従事者に助けてもらいながら、自分は生かしてもらってるんだと気付いた。

 

自然にも敏感になった。

聞こえてくる雨音や川のせせらぎ、鳥のさえずりや羽の音、風で木の葉が揺れる音や自然の静寂。

自然の生命に心地良さを感じるようになって、身近にこんなにも豊かさが広がってたのかと感動する。

穏やかな日常を愛せるようになり、今まで自分は様々なものを見落としてきたことを知る。

 

死を意識すれば生の質を考える。

生の質を考えれば縁も考え直す機会になる。

心筋梗塞で倒れた後、チチ父と電話中、泣きながら怒りを伝えたことがある。

「お母さんは私を愛してくれなかった。だから私が倒れても連絡くれないじゃん。昔から私だけ仲間はずれにしてきたんだよ。お父さんは分からないでしょ。」

お母さんに連絡してと言うチチ父に怒っちゃった(^^ゞ

今なら自分からすぐチチ母に連絡するんだけど、当時はまだ憎むわ恨むわ寂しいわでチチ母から「大丈夫?」って連絡がくるのを待っていた。

けどその考えも改めることができた。

「 しかしお前は、今日まで水だけを飲んで生きてきたのか?」という本の一文で人生を変えるような衝撃を受けたのと、胸痛発作で突然死を覚悟することで色々なことが重なり、チチ母に会いたくなった。

そしてチチ母との縁が再開した。

 

他にも、何年も前から友だちだった人と縁が切れたり、親しくなれそうかな?と思っても性格が合わなくて疎遠になったり。

一方では、病気になっても変わらず友だちでいてくれる人や、より絆が深くなった人もいる。

 

私は生きてる。

ということは、いずれ必ず死ぬ。

死ぬ日がいつかは分からないけれど、朝目が覚める度に生きる日が1日ずつ減っていく。

生かしてもらえたこの命(時間)を、誰とどう生きたいか答えを出しながら、色々な縁を大事にしていきたいと思う。

 

2022年は変動の年だった。

狭心症になって自分の考え方も人間関係も大きく変わり、実り多い愛に満ちた1年になった。

自分の心臓と心臓病に、心から感謝する。

 

 

私がブログを始めた時に親友のリリがプレゼントしてくれた私の家族の絵。


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