いのちの記録

心臓病になった看護師チチ

生きる答え

2023年8月28日更新。

 

最近、考えてみた。

自分と向き合わなきゃ。

 

無理をしてしまうのは昔からで、無理を続けたから心臓病になったのに。

運が良かったから命を助けてもらえたけど、もし状況が悪かったらあのまま死んでた。

私はたまたま助かったけど、急性心筋梗塞でたくさんの人が亡くなってて、冠攣縮性狭心症の胸痛発作で突然死を招く人もいる。

突然死にまで至らずとも、重篤な合併症で寿命が短くなることもたくさんある。

分かってるはずなのに、私はまだ無理し続けるのか。

 

 

自問自答
 

問うてみた。

自分の幸福は何か。

この命は誰のものか。

自分は何を支えに生きて何に喜びを感じるのか。

誰と、どう生きたいのか。

何がつらいのか。

自分の弱さを受け入れられてるのか。

大切な人は誰か。

明日死ぬとしても、悔いのない今日を生きているか。

自分にとって仕事とは。

 

 

私にとっての幸福は、人ありきで、人がいないと成り立たない。

この命は私のものだけど、日々生きられるのは人の支えのおかげだ。

私の喜びは、人の喜びだ。

夫と、柴キッズと末永く元気に暮らしていきたい。

そのためには、最優先は無理しないこと。

周りの人が笑顔だと嬉しいから、やっぱり心配かけちゃいけないね。

無理して良いことなんてひとつもない。

分かってるはずなんだけどな、、、。

 

 

私にとって仕事とはどんな存在なんだろうってたくさん考えた。

 

一言で表すなら、私は仕事が好き。

 

看護師は天職だけど、17歳から働いて、どの仕事も楽しかった。

長野県の農家に住み込みで働いた時は、何世代もバイトを受け入れてきた農家で、女性で初めて給料が上がった。

頑張りを認めてもらえるのは嬉しかった。

思い返せば、17歳の時から働くことは大好きで、自分らしくいられる貴重な場所だった。

必要とされることが嬉しかったんだと思う。

子どもの頃、両親に大事にされてこなかったから、自分を大事にする感覚も方法も知らなかった。

そういう影響もあるんだと思う。

自分のことを必要としてくれて、受け入れてくれて、認めてくれる場所が私には職場だった。

今は家族や周りの人が私のことを愛してくれて、必要としてくれてるのが分かるから、そういう辛さはなくなった。

逃げ場が職場じゃなくなったっていうのかな。

それで、今は私にとって仕事は自己表現の場のひとつで、自分の存在価値を高めてくれるというか、自分は人の役に立てるんだっていう自信を得る場になってる。

人相手の看護職は、人が大好きな私にとっては天職だから、ずっと続けたい。

訪問看護で、患者さんのお宅を出る時「来週もお顔見れるの楽しみにしてます。」って心から言葉が出てくるし、

「なんでそんなに話を聞いてくれるんですか?」って患者さんに聞かれた時、「あなたのことが知りたいからです。話してくれて嬉しいです。もっと聞きたいです。」って答えるのは本心だし、

 

患者さんの穏やかな生活の一助に貢献できることを光栄に思う。

 

 

仕事を続けていくには、仕事を続けられる体が必要なわけで、そのためには無理をしないことが大事だね。

 

 

 

生かされて
 

自分の幸福について考えた時、自分の幸福は誰かのおかげに尽きると思った。

もちろん、2年前命を助けてもらって生かしてもらったわけだけど、

日々、生かされていることも実感する。

 

雨風しのげる家に住めて、好きな本を並べて眺められる本棚もあって。

立ち上がりがしんどくて買ったソファーに、冬はぬくぬくするためのコタツがある。

お気に入りの服でオシャレして、歩きやすいスニーカーを履いて出かけて。

夫と映画館にデート行ったり、

柴キッズの安全を守るハーネスとリードを付けてお散歩に行ける。

1日の疲れを癒やすための快適なベッド。

 

すべて誰かが一生懸命作ってくれた物で、

すべては誰かの仕事のおかげで私は生活ができてる。

誰かの仕事のおかげで、私の幸福がある。

仕事の尊さに涙が溢れる。

 

 

 

私にできること
 

死ぬまで働くのが夢だけど、盲信してるわけではない。

心臓のために、看護師を引退する日が訪れるかもしれない。

その時は、受け入れたい。

がんばってくれてる心臓のために、「これからは休もうね、働かせてくれてありがとう」って言葉をかけてあげたい。

心臓とは一心同体だからね。

大事にしてあげなきゃ。

 

働けなくなっても、自信は失くさない。

最期まで私にはできることがある。

人を愛し、幸せを祈り、笑顔をあげること。

 

命を助けてもらって、日々、人に生かされてる。

この私という幸福に、もう嘆くことはない。

明日もし死ぬとしても、一切悔いはない。

 

 

 

みんなへ
 

無理しないでと言葉をかけてくれた皆さん、いつも応援してくれる皆さん、今回、自分と向き合う機会をくださり感謝しています。

ありがとうございました。

日々答えは変わり、今回は今の答えで、明日にはまた違う答えを出すかもしれません。

まだまだ未熟な自分のことも良しとし、日々無理をしない生活を心掛け、自分も人も大切にしながら、愛する人たちと歩んでいきたいと思います(^_^)

 

 


f:id:nurse-chichi39:20240506140724j:image