いのちの記録

心臓病になった看護師チチ

心臓リハビリ

 

2022年10月6日。

 

今日は心臓リハビリについて勉強しよう
٩(๑´3`๑)۶


ひと昔前の心臓病は、心臓の手術をした人は安静にした方がいいってことで術後ベッド上安静が主流だった。


現在はそれが否定され、術後すぐに動く方が予後が良いことが明らかになり、術後翌日か、意識が戻ったらなるべく早くベッドサイドリハビリが開始される。 
 

病院にもよるんだけど、私が入院している病院は「外来患者用リハビリ室」と、「入院患者用リハビリ室」、「ベッドサイドリハビリ担当」が確保されていた。


私が急性心筋梗塞で入院していた2021年7月、意識が戻った翌日からベッドサイドリハが始まった。

初日は立ち上がったり、座ったり、ゆっくりステップを踏んだりするだけだったと思う。

けどその動作だけで頻脈になったり息切れしたり、動き続けるのが難しいことが多々あった。

そのおかげで、「ひとつひとつの動作は心臓ががんばってくれてたんだ」と体中で実感できるきっかけになった。


健康だった時は意識しない些細なことなんだけど、

・自分で動けること
・自分で寝返りがうてること
・自分でご飯が食べられること
・自分で排泄ができること

★自分で自分のことができること


当たり前のように過ごしてきた日常生活が、本当はありがたいことだったんだと、私は心臓病になってリハビリを始めてから気付けた。

 


ということで、心臓リハビリは日常生活がリハビリになる。


心臓リハビリとは、心臓病によって低下した心機能や全身の機能を改善して、心臓病の再発や新たな発症を予防したり、生活の質(QOL)を改善したりするために行うもの。
「患者さんのための心臓リハビリ入門、2版、2019」

 

心臓リハビリは、主に下記の5つに分けられる。
私がリハビリの医師や主治医から指導を受けた内容と、本で読んだことを記載するね。

 


1、運動療法:主に有酸素運動

2、食事療法:栄養バランスのよい適量な食事

3、日常生活:心臓に負担をかけない生活

4、ストレス:避ける、上手に付き合う、解消する

5、仕事:復職時期は主治医からの許可を得てから、仕事内容と労働時間はじっくり相談を。

 

ちょっと詳しく。

 

1.運動療法

○運動は、週に5日、30分〜60分のウォーキングがGood!

○他にはラジオ体操やサイクリング、水中ウォーキングとか。

有酸素運動には様々な種類があるから、自分が楽しいと思える運動を組み合わせるのも良いね。

○激しい有酸素運動、勝負にこだわる運動、いきむ動作の入る運動は避ける。

○軽めの筋トレはした方が良い。
自重トレーニングで足腰を鍛えて筋肉をつける。→メリットたくさん。

 

2、食事療法

○栄養管理。常に栄養管理。

○減塩。主治医に言われた1日の塩分摂取量を守る。

○脂質、糖質は控える。

○食物繊維はたくさん摂る。

○腹八分。

○ゆっくり噛んで食べる。
早食いは早死する原因のひとつって研究で明らかになっている。

 

3、日常生活

○急激な変化やストレスは心臓の負担になる。すべての行動にゆとりをもって、マイペースで行うことが大切。

○自己管理―毎日の血圧測定、脈拍、体重測定をして記録する。

○起床直後は要注意
自律神経が副交感神経から交感神経に切り替わる朝の時間帯に発作が起こりやすい。

○睡眠時間の確保
最低7時間、早寝早起き、リラックス。
睡眠不足は交換神経が優位になって血圧や脈拍が上がり、心臓に負担がかかる。

○排泄は我慢しない。排便時はいきまない。どっちも危険。

○入浴は40℃、胸から上は出す。10分以内で済ませる。
寒暖差も危険だから脱衣所もヒーター等で暖める。

○性生活
同じパートナーならオッケイ。
浮気したら大変。興奮も高まり腹上死の原因に。

☆他にも日常生活全般、気をつけることだらけだから、主治医やリハビリの先生と相談したり、自分の心臓の調子に合わせた生活を心掛ける。

★無理はできない病気ってことだね

 

4、ストレス

○ストレスは心疾患の引き金になる。

○自分に合ったストレス解消法を見つけよう!

○自分だけで抱えず、周りの人に相談しよう。

 

5、仕事

○肉体労働、興奮したり緊張する仕事、時間に追われる仕事、残業の多い仕事、不規則な仕事は心臓に負担をかける。

配置換えや仕事内容の変更などを職場の人と相談しよう。

○仕事中、体調が悪くなったり、自覚症状が出たら、忙しかろうが途中だろうが、休憩する勇気を持とう。

➜私はこれで失敗した。

 


以上、心臓リハビリについて大まかに伝えてみた。

リハビリについてはもっと細々した内容だから、医師だけに頼らず自分でも調べながらリハビリをするのがオススメ。


運動していい内容や量、強度もその人によって違うし、食事療法はもっと詳しく知るべきことがたくさんある。

日常生活では、無理したら症状に出るし、健康な人にとってはなんともないことでも心臓病の人にとってはかなり危険なこともたくさんある。


心臓リハビリは生涯続けていくことだから、毎日を穏やかに過ごしていきたい。

 


私が普段気をつけていることは、

・リラックスする時間を確保する。

・黒猫太郎と柴キッズとお昼寝する。

・よく笑う。

・用事は続けてつくらない。

・ひとつの動作間に休憩する。

散歩➜休憩➜ご飯➜休憩➜シャワー➜休憩➜歯磨き、とか。

続けて動作するのは心臓にとったら二重負荷になる。

・大切な人を大切にする。

 


最近は、睡眠不足があったり、お菓子たくさん食べちゃったり、塩分控えめにできてない日も多々あるから、調整しながらやっていこうと思ってる今日この頃。

 

心臓病の人が食べる食事は健康な人にとっても良い食事だから、家族で同じ食事を満喫できるようになったら最高だね
(*^▽^*)

 

長生きするためには心臓リハビリを続けていくしかない。


楽しみながらやってこ!\(^o^)/


ただ、症状が出たり続いたり、体調が良くない日もあって気分が落ち込む日もあると思う。

そういう時は、「 そういう日もあるよね、今日は休もうね」ってあなたの心臓に言葉をかけてくれたらいいな。


不安や心配でいっぱいいっぱいになる日も、それはそれでいいと思う。

だって、生きてるんですもの。

人間、悩まなくなったら人間じゃない。


そう思う自分を否定せず、まずは「今日はこう思う日なんだな、さて、どうしよっか」くらいの気持ちで、自分に優しくしてあげてほしい。

 

あなたの心臓は病気を抱えてる。

それなのに毎日がんばってくれてる。


だから、生涯、優しい気持ちと、優しい言葉で、あなたの心臓を守って、労ってあげてほしい。


「あなたが生きてる」、それはまぎれもなく、あなたのために、生き続けるために、あなたの心臓が鼓動を止めないでいてくれるおかげなんだ!

(๑•̀ㅂ•́)و✧(松岡修造を意識してみた)

 


今日も読んでくれてありがとう!

健康な人たちも、無理せずね!


私たちの合言葉、「予防」だよ୧⁠(⁠ ⁠ಠ⁠ ⁠Д⁠ ⁠ಠ⁠ ⁠)⁠୨

 


[参考・引用文献]

「イラストでわかる 患者さんのための心臓リハビリ入門 第2版」 上月 正博 他編集、中外医学社、2019.

 


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