いのちの記録

心臓病になった看護師チチ

#67 焦りを抱えた病棟初日

 

2日間の座学研修が終わり、同期のみんなで帰りに少し飲みに行った。


緊張も続いてたからまっすぐ帰宅した方が良かったんだけど、同じ病棟に配属される人もいたし、久しぶりの仕事仲間で嬉しくて私も和に入りたかった。

 

●同期と乾杯

 

休職中は誰かと看護の話をすることがなかったから、久しぶりに看護の話でキャッチボールできるのは嬉しかった。

それぞれに違う経験や知識があって、新しい出会いにワクワクしていた。

(人間関係が苦手なんだけど、人間は好きっていうコミュ障あり(・∀・))


楽しい時間もあっという間に過ぎて、お酒を飲み過ぎないよう気をつけてたからめずらしく酔わずして飲み会は終わった。

翌週からはそれぞれの病棟に配属になり、会う機会が減るからたまにはみんなで集まろうねって言ってバイバイした。

同期っていいな。気兼ねなく話せる。これから仕事で悩んでも、すぐ相談できる人がいるって心強いな~と思いながら帰宅した。


ただいまーヽ(=´▽`=)ノ
復職したチチが帰りましたヨー(*´∀`*)


久しぶりに帰りが遅かったから、夫は心配そうな顔で私を迎え、柴キッズは喜びを爆発させていた。

黒猫太郎は遠くから私をジーっと見ていた。

遅くなってスミマセンΣ(゚Д゚;)

 

●病棟で初日の挨拶

 

配属先は、私の体のことも考慮してくれて、入退院が少ない療養病棟に配属になった。


患者さんはほぼ全員が高齢者だった。


朝の申し送りが終わり、同期と私で簡単な自己紹介をした。


同期は長年精神科看護の経験がある女性で、私は精神科経験3年半くらいしかない。

頼りなるー❤️と思いながら同期の自己紹介を見ていた。


私の番になり、精神科看護の経験が少ないことを伝え、持病のことも話した。


「ご迷惑をかけてしまうかもしれませんが、私も皆さんと同じように、働けるようになるのを目標に頑張りますのでご指導よろしくお願いします。」


(・∀・)・・・・


皆さん、お気付きだろうか。


私のレベルには高過ぎる目標だった。


陳旧性心筋梗塞、冠攣縮性狭心症の持病を持ち、久しぶりの復職。


健常者と同じレベルを目標にするなんてどんだけ心臓に負担かけるんだちみはー!!!!!ヽ(`Д´#)ノ !!


っていう(´・ω・`)

 


★起床後ゆっくり準備して

★時間にゆとりを持って出発

★シフト通りに出勤する

★帰宅したらゆっくり休んで睡眠をしっかりとる

★通勤に慣れる

これが本来、当時の私の心臓のレベルだった。

 

●焦りが招いた間違い

 

自己紹介が終わり、業務に入る時が来た。

先輩とペアで業務とケアにまわる予定になっていた。

先輩スタッフ「師長、どんな感じで教えたらいいですか?」

師長「来週から1人でできるくらいに教えて。」

 


~~~チチの頭の中~~~

 

エッ。。。Σ(・∀・;)・・・

来週から!?

病棟5回目からひとりで部屋持ち!?

うわっ。大丈夫かな。。。

どうしよう。

即戦力ってことだもんな。。。

看護師足りてないし。。。

そしたら覚えなきゃいけないこと一気にくるか。。。

やるっきゃない!!

そんなに早くひとりで全部出来ませんなんて言えない。。言いたくない。

私やれる。こんなに元気だし。

精神科の療養病棟だ。

今までの忙しさに比べたらなんてことない。

持病のせいで役に立たないなんて思われたくない。

私はできる。

私は働くんだ!働けるんだ!

 

~~~チチ自己解決~~~


私「よろしくお願いします!」

 

●焦り


すでに面接の時から間違えていた。


①過度な負担は避けること

②普通の仕事ができるようになるまでステップが必要なこと


この2点は伝えていたけど、夜勤もできるようになるし、働けます!っていうアピールをしてしまっていた。

後になってから思うけど、最初の時点でもっと話し合うべきだった。

私は間違えた。

焦りとともに心臓の負担も増大していくことになった。

 


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